障害者の技能の祭典。アビリンピックってどんなイベント?

あいちアビリンピックの画像 自己啓発
あいちアビリンピックの画像

2020年11月13日から三日間、第40回全国アビリンピックが愛知県で開催される予定です。コロナショックの影響もありますが、無事開催されるといいですね!

今回はアビリンピック受賞経験のある私が、アビリンピックがどんな大会で、どのようなことをするのかを解説させていただきます。

まずアビリンピックとは、障害のある方が職業能力の向上を図るため、雇用を促進するために開催される、職業技能を競う大会です。各都道府県からの選手団が開催地に集結し、各会場の下見をした上で、競技に臨みます。第40回大会の競技は以下の25種目になります。

洋裁、家具、DTP、機械CAD、建築CAD、電子機器組立、義肢、歯科技工、ワード・プロセッサ、データベース、ホームページ、フラワーアレンジメント、コンピュータプログラミング、ビルクリーニング、製品パッキング、喫茶サービス、オフィスアシスタント、表計算、ネイル施術、写真撮影、パソコン組立、パソコン操作(視覚障害者に限る)、パソコンデータ入力(知的障害者に限る)、縫製(知的障害者に限る)、木工(知的障害者に限る)他、技能デモンストレーション・クラフトテープかごバッグ製作

第40回全国アビリンピック開催概要|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)は、高齢者の雇用の確保、障害者の職業的自立の推進、求職者その他労働者の職業能力の開発及び向上のために、高齢者、障害者、求職者、事業主等の方々に対して総合的な支援を行っています。

参考:第40回全国アビリンピック開催概要

どうやって参加すればいいの?

全国アビリンピックに参加するには、まずは自分の都道府県の大会で優秀な成績を収める必要があります。地方アビリンピックの情報は、大会を実施している「高齢・障害・求職者雇用支援機構」の各都道府県の支部のサイトで確認できます。

各都道府県の施設|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)は、高齢者の雇用の確保、障害者の職業的自立の推進、求職者その他労働者の職業能力の開発及び向上のために、高齢者、障害者、求職者、事業主等の方々に対して総合的な支援を行っています。

同じアビリンピックでも、必ずしも共通の競技が行われているわけではありません。たとえば私の所属する山梨県の大会では、現在、6競技しか行われていません。全国大会に行きたいのに、自分のやりたい競技が地方で行われていない、という状況も起こりうるのです。

かといって出場することが不可能というわけではなく、私は現在山梨県の大会にないホームページの競技に、全国で何度も出場していますが、それは過去に行われた大会で優秀な成績を収めた上で、以来、継続して出場しているという条件もあって、出場権を獲得していました。公式にどうというのはないみたいですが、意欲のある方は、各県で担当している機関に問い合わせてみてください。

地方大会で優秀な成績を収めるなどして、条件が揃うと、県の方から全国大会参加選手の募集の通知についての書類が届きます。それに応募して、主催者側の審査が通ったところで、出場の可否が決まります。結構長い間待たされるので、気合の入っている人は結果が待ち遠しくなる時期です。

一体何をするの?

例外はありますが、実際に選手として出場する場合、4日間の日程で初日に現地入りします。指定のホテルに泊まりますが、バリアフリーに配慮した場所になります。自由行動の時間がとれる場合もあるので、小観光に赴く選手もいます。

大会初日では開会式に参加します。県の代表選手が旗手を務めて、壇上に上がります。凝った余興などもあるので、開催地の文化に触れることもできます。ただ基本的に全体に合わせた時間配分になるので、いくらか時間を持てあます傾向があります。そこは仕方ないので、上手に過ごす方法を考えておくといいかもしれませんね。

開会式が終わった後に会場の下見があります。競技によっては、当日の環境づくりに時間をかけることがありまして、皆さん準備に余念がありません。ここまで来ると本番が近づいてきた実感が湧いてきます。

競技当日。会場の問題もあって、競技時間は各競技でバラバラです。来場者もたくさん訪れて、結構会場が人で賑わいます。中には六時間もの長時間に渡る競技もあり、本番の緊張感は相当なもので、各選手ギリギリまで時間を使って作品を作り上げる姿が見られます。

アビリンピックで激闘する佐久本庸介
アビリンピックで激闘する佐久本庸介

私の参加したホームページの競技では、作業しているパソコンの画面が閲覧モニターで表示されて観客が見られるようになりました。競技が終わった後は疲れ果ててホテルに戻り、夕食の時間に競技を振り返り、時に寝苦しい夜を過ごすのかもしれません。

閉会式では受賞者にメダルが授与されます。モニターに大きく名前が載るので、呼ばれると結構びびります。閉会式が終わった後には審査員によるフィードバックが受けられます。上手くいかなかった箇所が課題になり、今後の仕事に活かされていくわけです。

国際大会

アビリンピックは日本だけでなく、世界各地で行われていて、2021年にはモスクワで開催することが決まっています。コロナが心配ですが、無事開催されるといいですね。

私も元々は国際アビリンピックに出ることが夢でした。初めて志したときには、ヘルシンキに行くことを目標に頑張っていたところがあります。(予定地は変更されてボルドーになりました。私は残念ながら届きませんでしたが)

出場資格は明確ではありませんが、過去の全国アビリンピックで金賞を取った方が、主な対象にされるようです。全ての競技が対象なわけではなく、たとえば人気の表計算がボルドーで行われた国際大会にはなかったそうです。もし目指そうと思っている方は、あとでガッカリしないためにも自分の競技が対象になっているか調べたほうがいいですね。

https://www.jeed.or.jp/disability/activity/abilympics/om5ru8000000cmvl-att/om5ru8000000cneh.pdf

参考:ボルドー大会における国際アビリンピック競技種目一覧

私が実際に競技に触れてわかったこととして、仕事の技能を競うというのは非常に刺激的な体験ということです。今後仕事でなにかやってみたいという方は、一つの目標として取り組んでみてもいいかもしれませんね。

おまけ:ドラッグカラーの空

私、佐久本庸介はアビリンピックを題材にした小説を出版しました。ドラッグカラーの空という小説で、統合失調症の主人公が全国アビリンピックを目指して奮闘する物語です。地方大会から全国大会出場への過程が詳しく書かれています。視覚障害者の女の子との恋愛模様なども描かれた、大変見どころに富んだ作品だと自負しております。興味がありましたら是非読んでみて下さい!

www.amazon.co.jp/dp/4799318667

↑アマゾンのドラッグカラーの空、商品ページ。

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