障害者あるある失敗話その8 カラオケで具合が悪くなる

カラオケのイメージ 障害者あるある失敗話
カラオケのイメージ

 最近はコロナショックの影響で行きづらくなりましたが、たまにはカラオケで思い切り発散したいなと思います。今でこそ頻繁に行くことはありませんでしたが、若い頃は週に一度は必ず歌っていました。というのも、精神科のデイケアのリハビリで、カラオケのプログラムがあったからです。

 カラオケと言ってもカードリッジ式の家庭用の機種で曲数は少なく、しかも患者全員で使うので二時間で二曲歌えればいい方。しかも面倒なローカルルールもあって、遊びで盛り上がるにはほど遠い。まさに、ザ・リハビリといった感じだったのですね。

 学生時代、友人とカラオケに通うような遊びに欠乏していた私にとって、カラオケは新鮮かつ刺激的なコミュニケーションでした。それで病院の活動的なメンバーで集まって、歩いてカラオケボックスまで歌いにいったのです。

 リハビリ所と違って、世間にあるだけの曲を選んで歌えるわけだから、さぞかし楽しいだろうと思っていくわけですが、ここに思いもかけぬ落とし穴が潜んでいたのです。

 精神疾患の特徴として、ちょっとしたことで疲れやすいというのがあります。特に、目の前にある状況が自分の手に負えない、自分のイメージとあまりにかけ離れた状態にあると、結構消耗します。当時の私は人生経験があまりに浅かったため、ちょっとした異変にメンタルが全く対応できませんでした。

 というのも、カラオケあるあると言える「マイクを離さない人」とか「順番を待たずに自分ばかりガンガン入れる人」の勢いに押され、歌うのを楽しむどころではなくなってしまったのです。別に自分があんまり歌えないから不満というわけでなく、規則立って平等に回っていれば問題はなかったわけです。ですが、調和の成り立っていない場で歌ってもあまり楽しくはなく、長い時間押しの強い人の歌を聞いていると顔がひきつってきます。

 しかも自分のテンションが低いせいで、部屋の雰囲気はどんどん盛り下がります。一方、隣で歌っているもう1グループはメチャクチャ盛り上がっていたりして、不快ときまずさの相乗効果で私はどんどん落ち込んでいきました。終わった頃には相当に具合が悪くなっていて、やっとのことで戻ってきた病院のソファで横になっていなければなりませんでした。

 そこで思うわけです。デイケアのリハビリカラオケは、しつこいくらいにルールを決めて規則立っていたな、と。

 あんなものはなにも楽しくないですが、安定したメンタルのためには秩序立っていることが欠かせないわけです。今日のカラオケは外の社会の縮図だったのかな……とぼんやりと落ち込んだものです。

 カラオケはコミュニケーションツールなので、あんまり自分勝手にやるのはよくないと思います。みなさん互いに気持ちよく歌えるよう配慮しながら、思う存分発散したいものですね!

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