掌編小説 終わりを蛙に押しつけて 空の彼方から降り注ぐ隕石が生命を死滅させる。そういうことが、この星ではあったらしい。 最初に聞いた時は怖くて夜が長くなった。少し慣れると、何度も頭の中でイメージしては暇を潰した。 小学三年生の初夏。僕は孤独で、つまらなかった。クラ... 2020.09.27 掌編小説
短編小説 デビュー 松田は眉のつり下がった虚ろな目で、暗欝に己の人生を自嘲していた。俺に生きている価値などあるのだろうか、一体どうしてこうなってしまったのか、と。 松田が間違いに気付いたのは、センター試験を一か月前に控えた日の事だった。 松田が受験す... 2020.09.27 短編小説
連載小説 ザーウミごっこ 第一集 年下の女の子 彼は年下の女の子に恋をした。 彼は本気だった。こんな気持ち生まれて初めてだったからだ。 彼は1984年に生まれ、 2091年に死ぬ。 彼女は2112年に生まれ、 2163年に死ぬ。 彼... 2020.09.23 連載小説